最後のイノシシ肉入りしっぽくうどん @谷川製麺所
谷川製麺所
12月末をもって、残念ながら閉店してしまう有名さぬきうどん店があります。
それが谷川製麺所。
西植田ののどかな場所にある製麺所スタイルのうどん店です。
こちらのお店はしっぽくうどんで有名です。
一般的には冬だけ限定メニューのしっぽくですが、この店では通年食べることができます。
しっぽくうどんは、大根や人参といった野菜を煮たダシと一緒にうどんを食べるメニューです。
谷川製麺所が面白いのは、麺を受け取ったら寸胴からセルフでダシと具材をすくいとって食べるというそのスタイル。
底のほうに沈んでいる具材をうまくとるには、なかなかテクニックが必要です。
冬季になると、具材としてイノシシ肉がはいるというのも大きな特徴のひとつ。
お店の大将が山でとってきたイノシシを解体し、それがしっぽくのダシ兼具材として入っているのです。
お店のなかも、質素でいかにも製麺所という雰囲気が最高でした。
そんな谷川製麺所も、大将がご高齢になられ、後継者もいないということで閉店になります。
残念ですが仕方ありません。
最後のイノシシ肉入りしっぽくうどんを食べるべく、谷川製麺所へ行ってきました。
お昼前でしたが、店内にはお客さんが7人ほど。
広くないお店なので、ほとんど満席に近いかもしれません。
みんな閉店を名残惜しんで最後に食べに来たのでしょう。
うどん小250円
を注文し麺を受け取ります。
温かい麺にする場合には、セルフでお湯で温めることもできます。
いよいよ最後となる具材すくいです。
これまで何度となく挑戦してきましたが、なかなかうまくすくえません・・
具材をいっぱいとろうとして、何度もお玉をかきまわすと具材が浮いてしまい、逆にうまく具材が取れなくなるのです。
ゆっくり、そっととっていきます。
・・・・しかし、やはりなかなかうまくとれません。
イノシシ肉が見当たらない・・・取れたのは大根とごぼうばかり・・
いつまでもかき回していることもできないので、諦めました 笑
目視できる大きさのイノシシ肉はありませんでしたが、きっと細かい粒になってイノシシ肉が入っていることでしょう。
そう信じることにしました・・。
最後のしっぽくを味わっていただきます。
麺はしっとりとした食感。
噛むとふわっと小麦のいい香りが立ってきます。
美味しい麺です。
具材の大根は、ダシがしみていいお味。
ごぼうも深みのある美味しさです。
こちらのうどんは1玉がそんなに大きくありません。
そのためすぐに完食。
谷川製麺所には「替え玉」という制度があります。
1回100円で、同じ器に麺だけをもらうことができます。
替え玉の際には、しっぽくダシをかけることはもうできません。
あくまで、おかわりという扱いだからです。
その代わり卓上にある、冷たいダシを入れてたべることができます。
いわゆる冷かけですね。
なんといってもこの冷たいかけダシが絶品なのです。
個人的には、しっぽくよりむしろこの「冷かけ」のほうが好きなメニューです。
注意が必要なのは、冷かけが入っているダシが、水タンクと間違えがちなことです。
張り紙などがないので初見だとかなり間違えがちです。
麦茶だとおもってコップにダシを注いでしまうと飲んだ時に絶句するので気を付けましょう 笑
このかけダシ、ダシの力強いうまみと塩加減が絶妙です。
今日も強烈なうまみがあって、なぜか甘みをじるほどでした。
強めの塩気が、素朴な麺の味にばっちりあいます。
お店特製の角切りショウガをいれると、さらに清涼感がアップ。
たまらない美味しさです。
この冷かけが食べられなくなるのは、本当に残念。
あっというまに食べ終わります。
いつもは2玉で終わりにするのですが、最後なのでもういちど替え玉することにしました。
最後はシンプルにしょうゆでいただきます。
味の素としょうゆをかけて、一気にすすります。
こうすると麺そのもののうまみが味わえてこれまたいいですね。
ということで完食。
お店を後にするとき、常連さんと思われるお客さんが、大将にねぎらいの言葉をかけていました。
この美味しいうどんが食べられなくなるのは残念ですが、これまで営業を続けてきたお店方々には、本当に感謝の思いしかありません。
ごちそうさまでした!そしてお疲れさまでした!
個人的評価(5点満点)
メン 4
ダシ 5
オプション ー
ロケーション5
サービス 3
コスパ 4
総合おすすめ度 5
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