弁護士間川清のめざせ!さぬきうどん全店制覇!!

香川県在住の弁護士間川清が、県内さぬきうどんの食べ歩き記録や、好きなこと、考えていることなどを書くブログ

絶品!!食べるたびにダシが濃くなる不思議な釜揚げ @めんや七福別邸

めんや七福別邸


釜揚げうどんは、釜でゆでたうどんを水でシメず、そのまま食べるうどんの食べ方である。

通常茹でられたうどんは、その煮汁とともに器やタライに入れられ、客はその麺を箸でつまみ、ツケダシにつけて食べる。

そうなると必然的に、食べ進めるうちにツケダシは薄くなっていく。

掴んだ麺には、多少なりとも煮汁がついており、それがツケダシに入ってしまうからだ。

ツケダシが薄くなっていくのは、釜揚げうどんの宿命とも言える。

 

しかし、そんな釜揚げうどんの宿命を覆すうどんが存在した。

それが坂出市にあるめんや七福別邸で提供されている「金の釜揚げうどん」である。

「しちふく」という名前のつくうどん店は、「さぬきうどん全店制覇攻略本」によれば、以下のとおり4店ほどある。

三豊市にある七福
高松市にある七福
高松市にあるシチフク
坂出市にある七福

このうち、下3つの「しちふく」は、同じ系列の店であり、三豊市の七福とは関係がない。

そして、高松市にある「七福」は、同じ建物の1階がセルフスタイルのうどん店で、2階がカフェ風一般店のカレーうどん専門うどん店となっている。

坂出の七福は、高松にある七福の支店ということになる。

「別邸」という小洒落たネーミングをつけてはいるが、支店ということだ。


さてこちらの七福別邸は、一般店。

お店の入り口にある立て看板にはたくさんのメニューが書かれている。

お店の二大人気商品は「カツカレーうどん」と「金の釜揚げうどん」だそうだ。

カツカレーうどんも間違いなく美味しそうだが、今回の目当ては後者。

 


一般店には珍しく、入ってすぐに注文口がありここで注文しお会計。

その後着席して、お店の人がうどんを持ってきてくれるのを待つというシステム。

初めてなのでわからず、すぐに着席しようとしてしまった。

一般店なら、席で注文すればいい、というわけではないのがさぬきうどん店の奥深いところ。

 

目当ては決まっていたので、すぐに「金の釜揚げうどん」560円(税込み604円)を注文。

今回はメニューを決めていたから戸惑わなかったが、メニューはお店に入る前に立て看板で決めておいたほうがよい、いきなり注文口で立って決めるとなるとパニックになるおそれがあるので注意が必要だ。

 

店内は、広め。

客席は2つに別れており、奥の客席には広めの座敷もあるようだ。


10分程して到着。

店員さんは、見た限り全員女性でとても感じがよい。

うどんを持ってきてくれた際、「こちらの釜揚げうどんは初めてですか?」と聞かれ、そうだと答えると、「こちらの茹で汁は一番だしを使っております」との説明があった。


そうなのだ、この「金の釜揚げ」では、麺を浸しておくお湯に、麺の煮汁をそのまま使っているのではなく、ダシを使っているのである。

なるほど、麺の入ったお湯からは、イリコダシのいい匂いがしている。

お湯の表面に少し泡立ちもある、これはダシの原料となったイリコの脂だ。


まず麺だけを味わう。

麺はやや細め。

食べるとふわふわ、そしてモチっとした極上の食感。

細麺なのに、このもちフワ感はすごい。

麺のうまみもしっかりとしている。

そして麺にまとわりつくイリコダシ。

塩分はないので、そのまま飲むのには適さないが、イリコのうまみがしっかりと感じられる。

美味しい!ダシをつけなくても、麺と浸かっているお湯だけで食べられるほど。

 

ダシを味見。

イリコがしっかりと効いた味、カツオベースのダシではない。

ダシの美味しさに定評がある「長田in香の香」に似ており、そのダシに引けを取らないイリコの風味。

長田のダシに比べると甘みが強いが、これも美味しい。


ふわもちの麺に、香り高いダシ。

一緒に食べるとさらに両者の美味しさが引き立つ。


食べていくうちに気がつくのだが、このダシ、食べ進むほどにうまくなっていく。

そう、麺に浸っている一番ダシが、ツケダシに加わることで、ダシの味が薄まるどころか逆に濃くなり美味しさがアップしていくのだ。

これは、よく考えられている。

食べ進むほどにダシが薄くなるという釜揚げうどんの常識をくつがえす発明である。

 

うーん本当に美味しい、夢中で食べ進む。

このお店のうどん、かなりボリュームがある。

小サイズでも普通のお店の2玉ぶんくらいあるかもしれない。

しかしそれでも、美味しいのでぺろっと完食。


そして最後はツケダシにイリコだしの浸し汁を注いで飲む、まるで「蕎麦湯」のようだ。

イリコの効いた温かいダシがツケダシと相まって香り高くなり、最後までとっても美味しい。


ちなみにこの釜揚げうどんが「金の」釜揚げと呼ばれるのは、ダシに金粉が入っているから。

入っている量は僅かだが、見た目に華やかでいい。

しかし!そんな金粉のインパクトを忘れさせてしまうほど、麺とダシ、そして一番ダシの煮汁のインパクトが大きかった。

これは是非とも一度食べるべき釜揚げうどんだ。

 


ということで、金の釜揚げうどんの見た目、食感と味、そして煮汁のインパクトに圧倒されて完食。

それにしても、記憶に残る美味しい釜揚げうどんだった。

香川県内の釜揚げうどんでもトップクラスに入る美味しさだと思うが、あまり知られていないのはなぜだろうか。

こんなに美味しくてインパクトのあるうどんが、存在しているというのがさぬきうどんの面白いところ。

まだまだ、香川県内には私の食べたことのないインパクトのあるうどんがありそうだ。

ますますうどん巡りが楽しみになってきた。


ごちそうさまでした!


お店の裏方向に、かわつ花菖蒲園があり一般開放していたのでしょうぶを眺めてきた。

時期が遅いのか少し萎れていたけれどキレイに咲いていました。

 

 

 

 

 

 

 


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